預貯金口座付番制度は、本人が希望するときに、金融機関へマイナンバーを届け出て預貯金口座に付番する任意の制度です。給付金の受取口座を国へ1口座登録する「公金受取口座登録制度」とは別で、付番すると相続時や災害時の口座所在確認に利用できます。
預貯金口座付番制度の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度の目的 | 相続時や災害時に、マイナンバーが付番された預貯金口座の所在を確認しやすくすること |
| 申出できる場所 | 金融機関またはマイナポータル |
| 申出の扱い | 本人の希望による任意の手続き |
| 選べる範囲 | 付番する金融機関は選べますが、同じ金融機関内の個別口座だけを選ぶことは原則できません |
| 取消し | 付番完了後は原則として取り消せません |
| 制度の根拠 | 口座管理法。2024年4月1日施行 |
2026年7月28日時点のデジタル庁FAQでは、預貯金口座を扱う金融機関が制度の対象とされています。ただし、他の金融機関やマイナポータルを経由した届出、相続時・災害時の照会などの一部手続きが対象外となる金融機関があります。
公金受取口座との違い
| 比較項目 | 預貯金口座付番制度 | 公金受取口座登録制度 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 相続時・災害時に口座の所在を確認しやすくする | 給付金、年金、税の還付などの受取手続きを円滑にする |
| 登録対象 | 希望する金融機関の預貯金口座。金融機関は選べますが、個別口座の選択は原則不可 | 本人名義の預貯金口座を1人1口座 |
| 届出先 | 金融機関またはマイナポータル | 国(デジタル庁)へ登録 |
| 自動連携 | 公金受取口座を登録していても自動付番されない | 預貯金口座を付番しても自動登録されない |
| 取消し・抹消 | 付番完了後は原則取り消せない | 登録後も変更・抹消が可能 |
申出前に確認すること
次の点を確認してから申出方法を選びます。
- 相続時・災害時の口座所在確認に備える目的があるか
- 付番したい金融機関を決めているか
- 金融機関に登録している氏名・住所・生年月日が最新か
- 希望する金融機関が一部手続きの対象外に含まれていないか
- 付番完了後は原則として取り消せないことを理解しているか
金融機関に登録されている氏名・住所・生年月日と申出内容が一致しないと、付番できない場合があります。住所変更や氏名変更を金融機関へ届けていない場合は、先に登録情報を更新してください。
預貯金口座へマイナンバーを付番する流れ
金融機関で申し出るか、マイナポータルから申し出るかを決めます。複数の金融機関への付番を希望する場合は、受付金融機関またはマイナポータルから預金保険機構を経由して申し出る方法があります。ただし、一部対象外の金融機関があります。
金融機関で申し出る場合は、マイナンバーと本人特定事項を確認できる書類を準備します。マイナポータルを利用する場合は、マイナンバーカードとアクセスできる端末を用意します。
付番する金融機関を選び、案内に従って申出を行います。金融機関は選べますが、選んだ金融機関の中で特定の口座だけを指定することは原則できません。
申出結果を確認します。マイナポータルから申し出た場合はマイナポータルの「お知らせ」に通知されます。金融機関から預金保険機構を経由して複数金融機関へ申し出た場合は、預金保険機構から結果通知書が郵送されます。
付番する前に知っておきたい注意点
個別口座の選択、取消し、情報共有、金融機関ごとの差に注意します。
- 付番する金融機関は選択できますが、その金融機関内で付番する口座を個別に選ぶことは原則できません。金融機関の口座管理状況により、休眠口座など一部の口座が付番されない場合があります。
- 付番完了後の取消しは原則できません。将来利用する可能性も含めて申出前に確認してください。
- 付番をきっかけに、金融機関が国へ預貯金残高などを知らせることはありません。ただし、法令に基づく社会保障の資力調査や税務調査などは別です。
- 一部の金融機関は、他の金融機関・マイナポータル経由の届出や相続時・災害時照会の対象外です。最新の対象外一覧を確認してください。
どのような場面で役立つか
相続時は、亡くなった方が生前に口座へマイナンバーを付番していれば、相続人が金融機関で照会を申し込むことで、付番された口座の所在確認に利用できます。災害時は、通帳などを失った場合に、本人が金融機関で自分の口座の所在を確認する手段になります。
よくある質問
預貯金口座への付番は義務ですか?
いいえ、任意です。金融機関から届出の意向を確認される場合がありますが、本人の届出なしに付番されるものではありません。
公金受取口座を登録していれば、預貯金口座にも付番されていますか?
いいえ。公金受取口座を登録していても、預貯金口座への付番は自動で行われません。逆に、預貯金口座へ付番しても公金受取口座にはなりません。
普通預金だけなど、付番する口座を選べますか?
付番する金融機関は選べますが、その金融機関内で個別の口座を選ぶことは原則できません。金融機関の管理状況により一部口座が付番されない場合はあります。
あとから付番を取り消せますか?
原則として、付番完了後に取り消すことはできません。申出前に対象金融機関と制度の目的を確認してください。
付番すると預貯金残高が国に伝わりますか?
付番をきっかけに金融機関が国へ預貯金残高などを知らせることはありません。ただし、法令に基づく社会保障の資力調査や税務調査などは別です。
次に行うこと
まず、付番したい金融機関を決め、デジタル庁の「一部手続きの対象外となる金融機関」を確認します。次に、マイナポータルを使う場合はマイナンバーカードとアクセス端末、金融機関で申し出る場合はマイナンバーと本人特定事項を確認できる書類を準備してください。
この記事は、デジタル庁とe-Gov法令検索の公式情報を2026年7月28日に確認して作成しています。金融機関ごとの受付方法や対象口座は異なる場合があるため、申出先の最新案内も確認してください。