従業員が退職して健康保険・厚生年金保険の資格を失うときは、事業主が事実発生から5日以内に被保険者資格喪失届を日本年金機構へ提出します。退職による資格喪失日は退職日の翌日です。
出典:日本年金機構「従業員が退職、死亡したときの詳細説明(ケース2-2)」「従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認社会保険資格喪失届の概要
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出者 | 事業主 |
| 届書 | 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届/厚生年金保険 70歳以上被用者不該当届 |
| 提出期限 | 事実発生から5日以内 |
| 退職による資格喪失日 | 退職日の翌日。例:3月31日退職なら4月1日 |
| 提出先 | 日本年金機構の事務センターまたは管轄の年金事務所 |
| 提出方法 | 電子申請、郵送、窓口持参 |
対象になる事業主と手続き
健康保険・厚生年金保険の被保険者である従業員が退職し、資格を失う場合に事業主が届け出ます。70歳以上被用者が退職して不該当となる場合も同じ届書を使用します。退職以外でも、契約変更などで資格基準を満たさなくなった場合は届出対象になることがあります。
必要書類は加入する健康保険で異なる
提出する届書と、条件に応じて添付する書類です。
- 全員:健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届/厚生年金保険 70歳以上被用者不該当届
- 組合管掌健康保険の被保険者:日本年金機構の案内では添付書類は特にありません。加入する健康保険組合側の手続きや返却物は同組合の案内を確認します。
- 協会けんぽの被保険者:交付されている場合に限り、資格確認書、高齢受給者証、特定疾病療養受療証、限度額適用認定証、限度額適用・標準負担額減額認定証を本人分・被扶養者分とも添付します。
- 交付済みの資格確認書を回収できない場合:健康保険 資格確認書回収不能届を添付します。
- 60歳以上の方を1日の空白もなく継続再雇用する場合:退職と再雇用を確認できる書類または事業主の証明書を添付し、同日付の資格取得届も同時に提出します。
資格喪失届を提出する手順
退職日と資格喪失日を分けて確認します。退職による資格喪失日は退職日の翌日です。
退職日と同じ日を資格喪失年月日に書くのは誤りです。3月31日退職なら、資格喪失年月日は4月1日と記入します。喪失原因欄には実際の退職日を記入します。
最新の届書と記入例を日本年金機構の公式ページから取得します。
日本年金機構はPDF・Excelの届書と記入例を公開しています。掲載様式は変更される場合があるため、以前保存したファイルをそのまま使わず、提出前に現行ページを確認すると安全です。
健康保険の種類と、交付済みの資格確認書等を確認します。
協会けんぽの場合は、交付されている資格確認書等を本人分・被扶養者分とも回収します。資格確認書を回収できない場合は、資格確認書回収不能届を用意します。組合管掌健康保険の場合は、加入する健康保険組合の案内も確認してください。
電子申請、郵送、または窓口持参で日本年金機構へ提出します。
電子申請は、e-Gov、届書作成プログラム、対応する労務管理ソフトを利用できます。郵送・窓口持参は、事務センターまたは管轄の年金事務所が提出先です。電子申請で添付書類がある場合は、利用する申請経路の対応形式も確認してください。
出典:日本年金機構「事業所向けオンラインサービス(申請、各種情報・通知書の受け取り)」「全国の事務センター一覧」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認記入ミスが多い項目
日本年金機構が案内している主な不備を提出前に確認します。
- 退職日と同じ日を資格喪失年月日に記入している:退職日の翌日を記入します。
- 喪失原因欄に退職日を記入していない:資格喪失年月日とは別に、事実発生日である退職日を記入します。
- 70歳以上被用者の不該当年月日が未記入:対象者は所定欄への記入が必要です。
- 60歳以上の継続再雇用で、資格取得届や退職・再雇用を確認できる添付書類が不足している:資格喪失届と資格取得届を同時に確認します。
60歳以上の方を継続再雇用するときの注意点
60歳以上の被保険者が退職後、1日の空白もなく同じ会社に再雇用される場合は、資格喪失届と同日付の資格取得届を同時に提出します。次のいずれかの組み合わせで、退職日と再雇用日を確認できる書類が必要です。
継続再雇用時の添付書類です。
- 退職日を確認できる就業規則または退職辞令の写しと、継続再雇用を確認できる雇用契約書または労働条件通知書等
- 退職日と再雇用日を記載した事業主の証明書
提出前チェックリスト
5日以内の提出に向けて、次の項目を確認します。
- 退職日と、その翌日となる資格喪失日を確認した
- 日本年金機構の公式ページから最新の届書と記入例を取得した
- 協会けんぽか組合管掌健康保険かを確認した
- 協会けんぽで交付済みの資格確認書等を本人分・被扶養者分とも確認した
- 資格確認書を回収できない場合は資格確認書回収不能届を用意した
- 60歳以上の継続再雇用に該当する場合は資格取得届と添付書類を用意した
- 電子申請、郵送、窓口持参のいずれで提出するか決めた
- 事実発生から5日以内に提出できる日程を確認した
よくある質問
3月31日に退職した場合、資格喪失日はいつですか?
4月1日です。退職による資格喪失日は退職日の翌日となります。資格喪失年月日欄には4月1日、喪失原因欄には退職日である3月31日を記入します。
資格喪失届はいつまでに提出しますか?
日本年金機構の詳細説明では、事実発生から5日以内に事業主が届け出ます。退職日と資格喪失日を混同せず、退職手続きが発生したら早めに届書と添付書類を準備してください。
退職者から資格確認書を回収できない場合はどうしますか?
協会けんぽで交付済みの資格確認書を資格喪失届に添付できない場合は、「健康保険 資格確認書回収不能届」を添付します。最新様式と記入例を日本年金機構の公式ページで確認してください。
資格喪失届はオンラインで提出できますか?
提出できます。日本年金機構は、e-Gov、届書作成プログラム、対応する市販の労務管理ソフトによる電子申請を案内しています。添付書類がある場合は、利用する申請経路のファイル要件も確認してください。
公式情報と確認日
日本年金機構「従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き」日本年金機構・2026-07-27確認日本年金機構「2-2:従業員が退職、死亡したとき」日本年金機構・2026-07-27確認日本年金機構「被保険者資格喪失届/70歳以上被用者不該当届の届出不備や誤りの多い事例」日本年金機構・2026-07-27確認日本年金機構「事業所向けオンラインサービス(申請、各種情報・通知書の受け取り)」日本年金機構・2026-07-27確認次にすること
退職日が決まったら、まず資格喪失日を翌日の日付で確認し、最新の資格喪失届を取得してください。協会けんぽの場合は本人分・被扶養者分の交付書類を確認し、事実発生から5日以内に提出できるよう準備します。退職者へ受診時の資格確認方法を案内する場合は、従来の健康保険証、マイナ保険証、資格確認書の現在の取扱いも分けて確認してください。
退職後の資格確認方法に関する基礎情報健康保険証の期限と、マイナ保険証・資格確認書による受診方法を確認する