国民年金保険料の免除・納付猶予・学生納付特例の承認期間は、追納が承認された月の前10年以内なら、全部または一部を後から納められます。追納申込書を年金事務所へ窓口または郵送で提出し、届いた納付書で支払います。

国民年金保険料を追納できる人・期間

追納の対象、期限、納付順序、対象外となるケースを整理します。
確認項目内容
対象となる承認期間国民年金保険料の全額免除・一部免除、納付猶予、学生納付特例の承認期間
追納できる期間追納が承認された月の前10年以内
追納する範囲承認期間の全部または一部
納付する順序原則として追納できる最も古い月分から納付
一部免除の注意減額後の一部保険料が未納の期間は追納できません
追納できない人老齢基礎年金を受け取ることができる方

免除期間と、納付猶予・学生納付特例の期間が両方ある場合は、どの期間から納めるかを年金事務所へ相談してください。単純に新しい月から選ぶと、期限が近い古い期間を追納できなくなるおそれがあります。

追納すると年金額と所得控除はどうなるか

追納による主な効果です。年金額の増加は日本年金機構が示す1年間分を追納した場合の目安です。
承認期間1年間分を追納した場合の年金額の目安追納しない場合
全額免除老齢基礎年金が年間で約1万円増えます全額納付した場合より少ない割合で年金額へ反映されます
納付猶予・学生納付特例老齢基礎年金が年間で約2万円増えます受給資格期間には含まれますが、老齢基礎年金額には反映されません

追納した国民年金保険料は、支払った年の社会保険料控除の対象です。実際の所得税・住民税への影響は、その年の所得やほかの控除により異なります。

令和8年度中に追納する場合の保険料額

承認期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納すると、当時の保険料に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。令和8年度(2026年4月から2027年3月)中の1か月当たりの追納額は次のとおりです。

令和8年度中に追納する場合の1か月当たりの金額です。令和6年度分と令和7年度分には追納加算額がありません。
対象月分全額免除・納付猶予・学生納付特例4分の3免除半額免除4分の1免除
平成28年度16,850円12,630円8,420円4,210円
平成29年度17,070円12,800円8,530円4,260円
平成30年度16,900円12,670円8,450円4,220円
令和元年度16,950円12,720円8,470円4,240円
令和2年度17,070円12,800円8,530円4,260円
令和3年度17,110円12,830円8,550円4,270円
令和4年度16,990円12,740円8,490円4,250円
令和5年度16,770円12,580円8,380円4,190円
令和6年度16,980円(加算なし)12,730円(加算なし)8,490円(加算なし)4,240円(加算なし)
令和7年度17,510円(加算なし)13,130円(加算なし)8,750円(加算なし)4,380円(加算なし)

追納申込みに必要なもの

提出方法と、申込書に基礎年金番号・マイナンバーのどちらを記入するかに応じて準備します。

  • 国民年金保険料追納申込書
  • 追納したい承認期間が分かる資料や自分の年金記録
  • 基礎年金番号を記入する場合は、基礎年金番号通知書・年金手帳など番号を確認できるもの
  • マイナンバーを記入して窓口提出する場合は、マイナンバーカード。カードがなければ個人番号確認書類と運転免許証・パスポート・在留カード等
  • マイナンバーを記入して郵送する場合は、マイナンバーカード表・裏両面のコピー、または個人番号確認書類と身元確認書類のコピー
国民年金保険料 追納申込書(PDF)を開く日本年金機構が配布する「国民年金保険料 追納申込書」はPDF文書です。印刷して使用し、画像として保存・転載するものではありません。

国民年金保険料を追納する手順

免除・納付猶予・学生納付特例の承認期間を確認し、追納したい月を整理します。期限が近い月や、複数種類の承認期間がある場合は、先に年金事務所へ納付順序を相談します。

国民年金保険料追納申込書を用意します。ねんきんネット上で申込書を作成して印刷することもできますが、これは電子申請ではありません。

申込書へ基礎年金番号またはマイナンバー、氏名、生年月日、電話番号、追納申込期間、分割区分などを記入します。氏名・住所を変更した方は変更前の情報と変更年月日も記入します。

お近くの年金事務所へ窓口または郵送で提出します。街角の年金相談センターでは追納の手続きはできません。

追納が承認されると、日本年金機構から通知書と追納用納付書が届きます。対象月、金額、使用期限を確認します。

納付書を使い、金融機関・郵便局・コンビニ・Pay-easy・対応するスマートフォンアプリのいずれかで、納付書に記載された期限までに支払います。

追納申込書の主な記入欄

現行の追納申込書で確認する主な欄です。
記入内容
申込日・住所・氏名申込書を提出する日、現在の住所、氏名
個人番号または基礎年金番号マイナンバー12桁、または基礎年金番号10桁を左詰めで記入
生年月日・氏名・電話番号本人の基本情報と連絡先
追納申込期間追納したい期間の開始月と終了月。最大4区分まで記入欄があります
分割区分全部一括、1・2・3・4・6か月分ごとのいずれか
変更前氏名・住所氏名や住所を変更した場合のみ、変更前情報と変更年月日を記入
備考年金事務所へ伝える必要がある事項がある場合に記入

追納保険料の支払方法

追納は申込み後に届く納付書で支払います。通常の国民年金保険料と利用できる方法が異なる点に注意してください。
支払方法追納での利用
金融機関・郵便局利用できます
コンビニエンスストア利用できます。ただし1枚の納付書が30万円を超える場合は利用できません
電子納付(Pay-easy)利用できます
スマートフォンアプリ納付書のバーコードを読み取って利用できます
口座振替追納には利用できません
クレジットカード納付追納には利用できません
ねんきんネットの「納付書によらない納付」追納には利用できません

追納用納付書は、記載された使用期限を過ぎると使えません。期限を過ぎても追納対象月から10年を経過していなければ、新しい納付書を発行できる場合があるため、年金事務所へ問い合わせてください。

追納前のチェックリスト

申込みから納付までに確認する項目です。

  • 追納したい月が前10年以内か確認した
  • 一部免除期間は減額後の保険料を納めているか確認した
  • 古い月から納付する順序を確認した
  • 令和8年度の追納額と加算の有無を確認した
  • 申込書に基礎年金番号またはマイナンバーを正しく記入した
  • マイナンバーを使う場合の本人確認書類を用意した
  • 窓口または郵送で年金事務所へ提出した
  • 届いた通知書と納付書の対象月・金額・使用期限を確認した
  • 口座振替・クレジットカードでは払えないことを確認した
  • 支払った年の社会保険料控除に使うため、納付記録を確認した

よくある質問

国民年金保険料の追納はオンラインで完結できますか?

オンラインでは完結しません。ねんきんネットで申込書を作成・印刷することはできますが、電子申請ではないため、完成した申込書を年金事務所へ提出してください。

追納は一部の月だけでもできますか?

できます。申込書では追納する期間と分割区分を指定できます。ただし、古い月から納付する原則があり、免除・納付猶予・学生納付特例が混在する場合は年金事務所へ順序を相談してください。

追納保険料を口座振替やクレジットカードで払えますか?

払えません。金融機関・郵便局・コンビニ・Pay-easy・対応するスマートフォンアプリから、追納用納付書を使って支払います。

追納用納付書の使用期限が切れたらどうしますか?

年金事務所へ新しい納付書の発行を相談してください。ただし、追納対象月から10年を経過すると追納できないため、期限が近い場合は速やかに確認してください。

老齢基礎年金を受給中でも追納できますか?

追納できません。老齢基礎年金を受け取ることができる方は対象外と案内されています。個別の年金記録や受給状況は年金事務所へ確認してください。

公式情報と確認日

この記事は、日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」「ケース10:免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間の国民年金保険料を後から納付(追納)するとき」「納付書でのお支払い」を2026年7月28日に確認して作成しています。

次にすること

まず、自分の免除・納付猶予・学生納付特例の承認期間を確認し、10年の期限が近い月がないか整理してください。追納する順序や正確な金額が分からない場合は、申込書を出す前に年金事務所へ相談し、期限に余裕を持って提出します。

国民年金の学生納付特例申請を確認する学生納付特例の承認期間を追納する前に、制度と承認期間の扱いを確認できます。失業した人の国民年金保険料免除・納付猶予を確認する失業時の免除・納付猶予を利用した方は、承認内容と追納前の注意点を確認できます。