令和8年分の基礎控除申告書は、2026年中の給与所得と給与以外の所得を見積もり、合計所得金額に応じた基礎控除額を記入して勤務先へ提出します。令和8年分の基礎控除は最大104万円です。

出典:国税庁「A2-4 給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告」、令和8年度税制改正Q&A(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認

令和8年分基礎控除申告書の概要

対象者、提出期限、提出先、新様式の使用時期を整理します。
確認項目内容
対象者年末調整で基礎控除の適用を受けようとする給与所得者
提出期限その年最後に給与等の支払を受ける日の前日まで
提出先主たる給与の支払者である勤務先
対象年分令和8年分の所得税
新様式を使う年末調整原則として2026年12月1日以後に行う年末調整
勤務先が書類を回収する時期改正後の書類を12月1日前から回収しても差し支えありません
提出方法勤務先が指定する紙または電子の方法

記入前に用意する情報

申告書へ記入する前に、2026年1月1日から12月31日までの見込みを整理します。

  • 2026年中に受け取る給与・賞与の収入見込額
  • 源泉徴収票や給与明細、賞与明細など給与収入を確認できる情報
  • 副業、事業、不動産、配当、雑所得など給与以外の所得の見込額
  • 所得金額調整控除や給与所得者の特定支出控除を受ける予定があるか
  • 配偶者控除、特定親族特別控除、所得金額調整控除の各欄にも記入が必要か
  • 勤務先の提出方法と社内期限

基礎控除申告書を記入する手順

申告書上部の氏名、フリガナ、住所または居所などを記入します。給与の支払者の名称・所在地や法人番号のうち勤務先が記載する欄は、勤務先の案内に従ってください。

「あなたの本年中の合計所得金額の見積額の計算」の給与所得欄へ、2026年中の給与と賞与の収入見込額を合計して「収入金額」に記入します。複数の勤務先から給与を受けた場合は、その年中の給与収入を合算して確認します。

給与収入から、令和8年分申告書に掲載された計算表を使って給与所得を計算し、「所得金額」に記入します。

令和8年分申告書に掲載された給与収入から給与所得を計算する表です。
2026年中の給与収入給与所得の金額
1円以上740,999円以下0円
741,000円以上2,190,999円以下給与収入-740,000円
2,191,000円以上2,192,999円以下1,451,000円
2,193,000円以上2,195,999円以下1,453,000円
2,196,000円以上2,199,999円以下1,456,000円
2,200,000円以上3,599,999円以下給与収入を4で割り1,000円未満を切り捨てた金額×2.8-80,000円
3,600,000円以上6,599,999円以下給与収入を4で割り1,000円未満を切り捨てた金額×3.2-440,000円
6,600,000円以上8,499,999円以下給与収入×90%-1,100,000円
8,500,000円以上給与収入-1,950,000円

給与以外の所得がある場合は、「給与所得以外の所得の合計額」へ所得の見込額を記入します。事業所得や雑所得などは、原則として収入から必要経費を差し引いた所得で確認します。

給与所得と給与以外の所得を合計し、「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」へ記入します。社会保険料控除、生命保険料控除、基礎控除などの所得控除を差し引く前の合計所得金額で判定します。

合計所得金額を「控除額の計算」に当てはめ、該当する基礎控除額を記入します。

令和8年分・令和9年分の居住者に適用される基礎控除額を、令和8年分申告書に沿って示します。
本人の合計所得金額基礎控除額
489万円以下104万円
489万円超655万円以下67万円
655万円超2,350万円以下62万円
2,350万円超2,400万円以下48万円
2,400万円超2,450万円以下32万円
2,450万円超2,500万円以下16万円
2,500万円超0円

配偶者控除等、特定親族特別控除、所得金額調整控除も申告する場合は、同じ兼用様式の該当欄を続けて記入します。該当しない控除の欄を埋める必要はありません。

収入と所得の取り違え、計算区分、基礎控除額、氏名・住所を見直し、勤務先が指定する方法で社内期限までに提出します。提出後に所得見込みが変わった場合は、年末調整前に勤務先へ連絡してください。

出典:国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認

給与収入400万円の記入例

給与以外の所得がなく、所得金額調整控除や特定支出控除を受けない例で計算します。年間の給与収入見込額が400万円の場合、給与所得は次のとおりです。

給与収入400万円の給与所得と基礎控除額の計算例です。
計算項目計算・記入額
給与収入4,000,000円
4で割った金額1,000,000円
給与所得1,000,000円×3.2-440,000円=2,760,000円
給与以外の所得0円
合計所得金額2,760,000円
基礎控除額合計所得金額489万円以下のため1,040,000円

2026年12月1日前後で様式の扱いが異なる

書類を提出する日だけでなく、勤務先が年末調整を行う日で取扱いを確認します。
状況取扱い
勤務先が11月などに書類を回収し、12月1日以後に年末調整を行う令和8年度改正を反映した令和8年分の新様式を12月1日前から提出して差し支えありません
2026年12月1日以後に年末調整を行う令和8年分の新様式を使用し、改正後の基礎控除額を記入します
2026年11月30日以前に年末調整を行う令和7年分の様式を補正して使用するなど、国税庁と勤務先の案内に従います
2026年11月30日以前に最後の給与を受け、改正後の控除が年末調整へ反映されない改正後の控除を受けるには確定申告が必要となる場合があります
出典:国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」Q1-1~Q1-3、Q2-2(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認

よくある記入ミス

勤務先へ提出する前に、次の誤りがないか確認します。

  • 給与の額面年収を「所得金額」にそのまま記入する:令和8年分の給与所得計算表で所得へ換算します。
  • 副業の売上をそのまま給与以外の所得として記入する:事業所得や雑所得は必要経費を差し引いた所得を確認します。
  • 社会保険料控除や生命保険料控除を合計所得金額から差し引く:基礎控除額の判定は所得控除前の合計所得金額で行います。
  • 基礎控除104万円を全員に記入する:本人の合計所得金額に応じて104万円、67万円、62万円などに分かれます。
  • 令和8年分の旧基準や前年様式をそのまま使う:年末調整を行う日と勤務先の案内を確認します。
  • 給与以外の所得を記入し忘れる:副業、事業、不動産、配当、雑所得などを確認します。
  • 配偶者控除等の欄と基礎控除の欄を混同する:同じ用紙でも別の申告欄です。

提出前チェックリスト

令和8年分の基礎控除申告書を提出する前の最終確認です。

  • 令和8年分の現行様式または勤務先が指定する電子画面を使っている
  • 勤務先が年末調整を行う日を確認した
  • 2026年中の給与と賞与の収入見込額を合計した
  • 給与収入を令和8年分の計算表で給与所得へ換算した
  • 給与以外の所得を収入ではなく所得で確認した
  • 所得金額調整控除や特定支出控除の適用有無を確認した
  • 合計所得金額に対応する基礎控除額を記入した
  • 同じ兼用様式の他の申告欄に記入が必要か確認した
  • 勤務先の社内期限と提出方法を確認した

よくある質問

年収がまだ確定していない場合はどう書きますか?

給与明細、賞与予定、雇用契約などから2026年中の給与収入を見積もって記入します。副業などの所得も同様に見積もります。年末調整前に見込みが変わった場合は、勤務先へ修正方法を確認してください。

副業は売上と利益のどちらを書きますか?

給与以外の所得の合計額には、所得区分に応じて計算した所得を記入します。事業所得や雑所得は、原則として収入から必要経費を差し引いて確認します。所得区分や必要経費の判断が難しい場合は、国税庁または税務署へ確認してください。

独身で扶養家族がいなくても提出しますか?

年末調整で基礎控除を受ける場合は提出します。この用紙は複数の申告書を兼ねていますが、配偶者控除等、特定親族特別控除、所得金額調整控除の条件に該当しない場合は、それらの欄を埋める必要はありません。

国税庁の令和8年分記載例は公開されていますか?

2026年7月27日時点で、令和8年分様式は公開済みですが、国税庁の記載例は準備中と案内されています。申告時は勤務先の案内と、今後公開される国税庁の最新資料も確認してください。

公式情報と確認日

国税庁「A2-4 給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認

次にすること

給与明細と賞与予定から2026年中の給与収入を見積もり、副業など給与以外の所得を整理してください。そのうえで国税庁の令和8年分様式または勤務先の年末調整画面を確認し、給与所得、合計所得金額、基礎控除額の順に記入して社内期限までに提出します。

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