令和8年分の配偶者控除等申告書は、本人と配偶者の2026年中の合計所得金額を見積もり、区分Ⅰ・区分Ⅱに当てはめて控除額を記入し、勤務先へ提出します。配偶者の収入が給与だけなら、配偶者控除は原則として年収136万円以下、配偶者特別控除は136万円超207万円以下が目安です。

出典:国税庁「A2-4 給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告」(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

令和8年分配偶者控除等申告書の概要

対象者、提出期限、提出先、新様式の使用時期を整理します。
確認項目内容
対象者年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除を受けようとする給与所得者
本人の所得上限本人の合計所得金額の見積額が1,000万円以下
配偶者の所得範囲配偶者の合計所得金額の見積額が133万円以下
提出期限その年最後に給与等の支払を受ける日の前日まで
提出先主たる給与の支払者である勤務先
新様式を使う年末調整原則として2026年12月1日以後に行う令和8年分の年末調整
提出方法勤務先が指定する紙または電子の方法

記入前に用意する情報

本人と配偶者について、2026年1月1日から12月31日までの見込みを整理します。

  • 令和8年分の現行様式または勤務先の年末調整画面
  • 本人の2026年中の給与・賞与と、給与以外の所得の見込額
  • 配偶者の氏名、生年月日、住所または居所、個人番号の取扱いに関する勤務先の指示
  • 配偶者の2026年中の給与・賞与の収入見込額
  • 配偶者に事業、副業、不動産、年金など給与以外の所得がある場合は、その所得の見込額
  • 配偶者が非居住者かどうかと、該当する場合の親族関係書類・送金関係書類
  • 勤務先の提出方法と社内期限

配偶者控除等申告書を記入する手順

同じ用紙の基礎控除申告書で、本人の2026年中の給与所得と給与以外の所得を合計し、本人の合計所得金額の見積額を計算します。判定欄がA・B・Cに該当する場合は、その区分を「区分Ⅰ」へ記入します。

配偶者控除等の計算に使う本人の区分Ⅰです。
本人の合計所得金額区分Ⅰ配偶者控除等の対象
900万円以下A対象になり得ます
900万円超950万円以下B対象になり得ますが控除額はAより少なくなります
950万円超1,000万円以下C対象になり得ますが控除額はBより少なくなります
1,000万円超区分なし配偶者控除・配偶者特別控除の対象外です

配偶者欄へ氏名、生年月日、住所または居所などを記入します。本人と配偶者の住所が異なる場合や配偶者が非居住者の場合は、申告書の該当欄も確認します。個人番号を省略できる場合があるため、勤務先の指示に従ってください。

配偶者の2026年中の給与収入を見積もり、給与所得へ換算します。給与以外の所得がある場合は、所得区分ごとに計算した所得を加え、配偶者の合計所得金額の見積額を求めます。

配偶者の収入が給与だけで、特定支出控除などを受けない場合の主な対応です。令和8年分は給与所得控除の最低保障額74万円を使います。
配偶者の給与収入配偶者の合計所得金額主な判定
136万円以下62万円以下配偶者控除を確認
136万円超169万円以下62万円超95万円以下配偶者特別控除。本人区分Aなら控除額38万円
169万円超174万円以下95万円超100万円以下配偶者特別控除
174万円超179万円以下100万円超105万円以下配偶者特別控除
179万円超184万円以下105万円超110万円以下配偶者特別控除
184万円超189万円以下110万円超115万円以下配偶者特別控除
189万円超194万円以下115万円超120万円以下配偶者特別控除
194万円超199万円以下120万円超125万円以下配偶者特別控除
199万円超204万円以下125万円超130万円以下配偶者特別控除
204万円超207万円以下130万円超133万円以下配偶者特別控除
207万円超133万円超配偶者控除・配偶者特別控除の対象外

配偶者の合計所得金額と年齢を判定欄へ当てはめ、該当する①から④の区分を「区分Ⅱ」へ記入します。合計所得金額62万円以下で、申告書上の老人控除対象配偶者に該当する場合は①、70歳未満の場合は②、62万円超95万円以下は③、95万円超133万円以下は④です。

区分Ⅰと区分Ⅱを控除額表へ当てはめ、配偶者控除または配偶者特別控除の額を記入します。配偶者控除と配偶者特別控除を同じ配偶者について重ねて記入することはありません。

令和8年分申告書の配偶者控除・配偶者特別控除の控除額です。
配偶者の合計所得金額・区分区分Ⅰ A区分Ⅰ B区分Ⅰ C
62万円以下・一般の控除対象配偶者38万円26万円13万円
62万円以下・老人控除対象配偶者48万円32万円16万円
62万円超95万円以下38万円26万円13万円
95万円超100万円以下36万円24万円12万円
100万円超105万円以下31万円21万円11万円
105万円超110万円以下26万円18万円9万円
110万円超115万円以下21万円14万円7万円
115万円超120万円以下16万円11万円6万円
120万円超125万円以下11万円8万円4万円
125万円超130万円以下6万円4万円2万円
130万円超133万円以下3万円2万円1万円
出典:国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

配偶者が非居住者の場合は「非居住者である配偶者」欄を確認し、「生計を一にする事実」欄へ2026年中に送金等をした金額の合計額を記入します。親族関係書類と送金関係書類を勤務先へ提出または提示します。

本人と配偶者の所得見積額、区分Ⅰ・区分Ⅱ、控除額、氏名・住所を見直し、勤務先が指定する方法で社内期限までに提出します。年末調整前に所得見込みが変わった場合は、勤務先へ修正方法を確認してください。

扶養控除等申告書の配偶者欄との違い

扶養控除等申告書のA欄は、月々の給与から源泉徴収する税額を計算するための源泉控除対象配偶者などを申告する欄です。一方、配偶者控除等申告書は、年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用額を確定するための書類です。

2026年12月1日前後の注意点

令和8年度税制改正の施行日前後で、年末調整の取扱いを分けて確認します。
状況取扱い
勤務先が11月などに書類を回収し、12月1日以後に年末調整を行う改正後の令和8年分様式を12月1日前から提出して差し支えありません
2026年12月1日以後に年末調整を行う給与所得控除の最低保障額74万円など、改正後の計算で配偶者の合計所得金額と控除額を確認します
2026年11月30日以前に年末調整を行う令和7年分様式を補正して使用するなど、国税庁と勤務先の案内に従います
2026年11月30日以前に最後の給与を受け、改正後の控除が年末調整へ反映されない改正後の控除を受けるには確定申告が必要となる場合があります
出典:国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」Q1-1~Q1-3、Q2-3(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

よくある記入ミス

勤務先へ提出する前に、次の誤りがないか確認します。

  • 配偶者の額面年収を合計所得金額欄へそのまま記入する:給与収入を給与所得へ換算します。
  • 本人の合計所得金額が1,000万円を超えているのに配偶者控除等を記入する:本人の区分Ⅰを先に確認します。
  • 給与以外の所得を見落とす:配偶者の副業、事業、不動産、年金などの所得を合算します。
  • 配偶者控除と配偶者特別控除を同じ配偶者について両方記入する:所得区分に応じてどちらか一方です。
  • 扶養控除等申告書のA欄だけで年末調整の配偶者控除等が完了したと思う:配偶者控除等申告書も確認します。
  • 控除額38万円がそのまま還付されると思う:所得控除であり、税額への影響は個別に異なります。
  • 令和7年分の年収目安123万円・201万5,999円を令和8年分へそのまま使う:令和8年分は改正後の136万円・207万円を確認します。
  • 非居住者の配偶者について親族関係書類・送金関係書類を確認しない:勤務先へ提出または提示する書類を早めに準備します。
出典:国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」1~2ページ(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

提出前チェックリスト

令和8年分配偶者控除等申告書を提出する前の最終確認です。

  • 令和8年分の現行様式または勤務先の令和8年分年末調整画面を使っている
  • 勤務先が年末調整を行う日を確認した
  • 本人の給与所得と給与以外の所得を合計し、区分Ⅰを確認した
  • 配偶者の給与収入を所得へ換算した
  • 配偶者の給与以外の所得を含めて合計所得金額を見積もった
  • 配偶者の年齢区分と区分Ⅱを確認した
  • 区分Ⅰ・区分Ⅱに対応する控除額を記入した
  • 非居住者の配偶者がいる場合は必要書類と送金額を確認した
  • 扶養控除等申告書との違いを確認した
  • 勤務先の社内期限と提出方法を確認した

よくある質問

配偶者の年収がまだ確定していない場合はどう書きますか?

提出時点で見込まれる2026年中の給与・賞与と給与以外の所得を使います。勤務時間や賞与の変更などで見込みが変わった場合は、年末調整前に勤務先へ修正方法を確認してください。

配偶者の給与年収が136万円ちょうどなら配偶者控除ですか?

給与以外の所得がなく、ほかの要件も満たす一般的なケースでは、合計所得金額62万円以下となるため配偶者控除を確認します。本人の合計所得金額が1,000万円以下であることなども必要です。

配偶者の給与年収が207万円ちょうどでも控除できますか?

給与以外の所得がなく、ほかの要件を満たす場合は配偶者特別控除を確認できます。ただし控除額は、本人の区分Ⅰに応じて3万円、2万円、1万円です。207万円を超えると、給与だけの場合でも原則として対象外です。

扶養控除等申告書に配偶者を書いていれば、この申告書は不要ですか?

不要とは限りません。年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除を受ける場合は、配偶者控除等申告書へ本人・配偶者の所得見積額と控除額を記入して勤務先へ提出します。

2か所で働いている場合は両方の勤務先へ提出しますか?

原則として、扶養控除等申告書を提出した主たる勤務先へ提出します。複数の勤務先へ同じ配偶者控除等を重複して申告しないでください。

次にすること

本人と配偶者の2026年中の給与・賞与と給与以外の所得を見積もり、まず合計所得金額を計算してください。その後、本人の区分Ⅰ、配偶者の区分Ⅱ、控除額の順に令和8年分申告書へ記入し、勤務先の社内期限までに提出します。

同じ用紙の本人の合計所得金額と区分Ⅰを確認する令和8年分基礎控除申告書の書き方|所得見積額・控除額・提出期限月々の源泉徴収に使う配偶者欄との違いを確認する令和8年分扶養控除等申告書の書き方|提出期限・所得見積額・簡易申告同じ年末調整で提出する保険料控除申告書を確認する令和8年分保険料控除申告書の書き方|証明書・4つの控除欄・提出期限