所得税の青色申告承認申請書は、原則として青色申告を始めたい年の3月15日までに提出します。その年の1月16日以後に開業した場合は、開業日から2か月以内です。e-Tax、郵送、税務署窓口で提出できます。

青色申告承認申請書の概要

対象、期限、提出先、方法を最初に確認します。
確認項目内容
正式名称所得税の青色申告承認申請書
主な対象事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき業務を行い、青色申告の承認を受けたい方
原則の期限青色申告を始めたい年の3月15日まで
新規開業の期限その年の1月16日以後に業務を開始した場合は、開始日から2か月以内
提出先納税地を所轄する税務署長
提出方法e-Taxソフト(WEB版)、パソコン版e-Taxソフト、郵送、税務署窓口への持参

上記は国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」を2026年7月28日に確認した内容です。期限が土曜日、日曜日、祝日等に当たる場合は、その翌日が期限になります。

申請できる対象者

国税庁は、事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき業務を行う方のうち、青色申告の承認を受けようとする方を対象としています。非居住者は、国内で業務を行う場合が対象です。

提出期限の決まり方

青色申告を始めたい年と業務開始日から、該当する期限を確認します。
ケース提出期限
すでに業務を行っており、新たに青色申告を始める青色申告を始めたい年の3月15日まで
その年の1月1日から1月15日までに開業した原則としてその年の3月15日まで
その年の1月16日以後に事業を開始した事業開始日から2か月以内
その年の1月16日以後に不動産の貸付けを開始した貸付開始日から2か月以内

相続で事業を承継した場合の期限

相続による事業承継は、被相続人が青色申告者だったか、白色申告者だったか、死亡日がいつかで期限が変わります。通常の新規開業と同じ期限で判断しないでください。

国税庁の現行案内で確認できる主な期限は次のとおりです。

  • 被相続人が白色申告者で、その年の1月16日以後に業務を承継した場合:業務を承継した日から2か月以内
  • 被相続人が青色申告者で、死亡日が1月1日から8月31日までの場合:死亡日から4か月以内
  • 被相続人が青色申告者で、死亡日が9月1日から10月31日までの場合:その年の12月31日まで
  • 被相続人が青色申告者で、死亡日が11月1日から12月31日までの場合:翌年2月15日まで

申請前に準備する情報

e-Tax入力または書面記入の前に、次の情報を整理します。

  • 青色申告を始めたい年分
  • 納税地、住所、氏名、職業、使用している場合の屋号
  • 事業所または所得の基因となる資産の名称・所在地・電話番号
  • 所得の種類(事業所得、不動産所得、山林所得)
  • その年の1月16日以後に業務を始めた場合の開始日
  • 過去に青色申告承認の取消しを受けた、または取りやめたことがある場合の年月日
  • 相続による事業承継がある場合の相続開始日と被相続人氏名
  • 採用する簿記方式と、現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳・仕訳帳・総勘定元帳など備え付ける帳簿

e-Taxで提出する手順

開業日または青色申告を始めたい年を基に提出期限を確認します。相続の場合は、通常期限ではなく相続用の期限を確認してください。

スマートフォン、タブレットまたはパソコンからe-Taxソフト(WEB版)の個人向け画面へログインします。国税庁は「マイページ」から申請する方法を案内しています。

所得税の青色申告承認申請を選び、納税地、事業所、所得区分、開始日、簿記方式、備付帳簿など該当項目を入力します。相続や過去の取消し・取りやめがある場合は、その情報も入力します。

入力内容と提出先を確認して送信します。提出したことと受付日時を確認できる記録を保管してください。

郵送・税務署窓口で提出する手順

国税庁の現行手続ページから「所得税の青色申告承認申請書」と記載要領を取得します。保存済みの古い様式ではなく、提出時点の公式ページから取得してください。

青色申告を始めたい年、事業所等の所在地、所得の種類、業務開始日、簿記方式、備付帳簿などを記入します。該当しない事情を推測で記入せず、記載要領に従ってください。

納税地を所轄する税務署長へ郵送するか、税務署窓口へ持参します。税務署窓口の開庁時間は原則8時30分から17時までで、閉庁日は郵送または時間外収受箱を利用できます。

所得税の青色申告承認申請書(PDF)を開く国税庁の公式申請書はPDF文書です。ダウンロードして入力・印刷できます。

申請書の主な記入欄

公式申請書と記載要領で確認できる主な欄です。
確認する内容
年分青色申告書による申告を始めたい年
職業・屋号職業は「洋菓子小売」など具体的に記入。屋号を使用している場合は屋号を記入
事業所・資産の名称と所在地本店、支店、賃貸物件、山林など、所得の基因となる事業所・資産ごとに名称と所在地を記入
所得の種類事業所得、不動産所得、山林所得から該当するものを選択
過去の取消し・取りやめ該当する場合は取消しまたは取りやめの別と年月日を記入
業務開始日その年の1月16日以後に開業または事業承継した場合の開始日
相続による事業承継相続開始日と被相続人氏名
簿記方式複式簿記、簡易簿記、その他から該当する方法を選択
備付帳簿現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳、仕訳帳、総勘定元帳などから使用する帳簿を選択

開業届との違い

2つの書類は目的も期限も異なります。
書類目的主な期限
個人事業の開業・廃業等届出書事業を開始した事実などを税務署へ届け出る現行の国税庁案内では、事業開始等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限まで
所得税の青色申告承認申請書青色申告の承認を受ける原則3月15日まで。1月16日以後の新規開業は開始日から2か月以内
個人事業の開業届の出し方を確認する開業届の対象者、現行の提出期限、e-Tax・郵送・窓口の方法は別記事で確認できます。

申請すれば65万円控除になるとは限らない

青色申告承認申請書は、青色申告の承認を受けるための手続です。申請しただけで、青色申告特別控除65万円の要件を満たすわけではありません。控除額は記帳方法、提出書類、申告期限、e-Taxによる確定申告または優良な電子帳簿保存などの条件で変わります。

国税庁の現行案内では、青色申告特別控除は主に次の区分です。

  • 55万円:事業所得または一定の不動産所得について、原則として複式簿記で記帳し、貸借対照表・損益計算書等を添付して期限内申告するなどの要件を満たす場合
  • 65万円:55万円控除の要件に加え、期限内にe-Taxで確定申告するか、一定の優良な電子帳簿保存の要件を満たす場合
  • 10万円:55万円または65万円の要件に該当しない青色申告者が対象となる場合

申請後は通知が来るまで青色申告できない?

国税庁の手続案内では、青色申告を始めたい年の12月31日までに処分の通知がなかった場合、原則として承認されたものとみなされます。その年の11月1日以後に新たに業務を開始した場合は、翌年2月15日までに通知がなければ承認されたものとみなされます。税務署から確認や処分の通知が届いた場合は、その内容に従ってください。

提出前によくある間違い

期限と書類の混同を防ぐため、次の点を確認します。

  • 開業届を出せば自動的に青色申告になると思う
  • 開業届と同じ期限だと思い、開業日から2か月の期限を過ぎる
  • 1月1日から15日までの開業と、1月16日以後の開業を同じ期限で数える
  • 相続による事業承継を通常の新規開業と同じ期限で判断する
  • 納税地を確認せず、事業所に近い別の税務署へ提出する
  • 65万円控除を希望しているのに、複式簿記や期限内申告などの要件を確認していない
  • 古い申請書を使い、提出時点の国税庁手続ページを確認しない

提出前チェックリスト

送信・発送・来庁前に確認します。

  • 青色申告を始めたい年分を決めた
  • 開業日または事業承継日から提出期限を確認した
  • 相続の場合は被相続人の申告状況と死亡日を確認した
  • 納税地と所轄税務署を確認した
  • 所得の種類を確認した
  • 事業所・資産の名称と所在地を整理した
  • 簿記方式と備え付ける帳簿を決めた
  • 過去の取消し・取りやめ歴を確認した
  • e-Taxまたは書面の提出方法を決めた
  • 提出したことを確認できる記録を保管する準備をした

よくある質問

1月10日に開業した場合も2か月以内ですか?

国税庁の現行案内では、1月16日以後の新規開業に2か月以内の特例が適用されます。1月1日から1月15日までに開業した場合は、原則としてその年の3月15日までに提出します。

青色申告承認申請書はスマートフォンで提出できますか?

国税庁は、スマートフォン、タブレット、パソコンからe-Taxソフト(WEB版)のマイページを利用して申請する方法を案内しています。提出前に推奨環境とログイン方法を確認してください。

開業届と一緒に出さないといけませんか?

同時に提出することはできますが、別の書類です。各書類の期限を個別に確認し、青色申告承認申請書の期限を優先して準備してください。

税務署から承認通知が届かない場合はどうなりますか?

原則としてその年の12月31日まで、11月1日以後に新たに業務を開始した場合は翌年2月15日までに処分通知がなければ、承認されたものとみなされます。税務署から照会や通知が届いた場合は、その内容を確認してください。

公式情報と確認日

この記事は、国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」、公式申請書・記載要領、「No.2070 青色申告制度」「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」を2026年7月28日に確認して作成しています。期限、様式、e-Taxの画面・推奨環境は変更される場合があるため、提出直前に公式ページを再確認してください。

次にすること

まず開業日または事業承継日、青色申告を始めたい年分、所得の種類、納税地を整理してください。その後、e-Taxまたは書面の提出方法を決め、期限から逆算して申請します。開業届をまだ確認していない場合は、開業届の対象・期限・提出方法も別に確認してください。