個人事業の開業届は、事業を始めた年分の所得税の確定申告期限までに、納税地を所轄する税務署長へ提出します。提出方法は、パソコンのe-Taxソフト、郵送、税務署窓口への持参です。

個人事業の開業届の概要

提出前に、正式名称、対象者、期限、提出先、方法を確認します。
確認項目内容
正式名称個人事業の開業・廃業等届出書
主な対象新たに事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき事業を開始した方
提出期限事業を始めた年分の所得税の確定申告期限まで
提出先納税地を所轄する税務署長
提出方法パソコンのe-Taxソフト、郵送、税務署窓口への持参
書面提出時の本人確認マイナンバーの記載と、本人確認書類の提示または写しの添付
e-Tax提出時の本人確認書類本人確認書類の提示または写しの添付は不要
出典:国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

開業届を提出する対象者

国税庁は、個人で新たに事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき事業を開始した方を手続対象者としています。この記事は個人の開業を扱います。法人の設立届出とは手続が異なります。

開業届と同じ様式は、次の事実があった場合にも使用されます。

  • 事業用の事務所・事業所を新設、増設または移転したとき
  • 事業用の事務所・事業所を廃止したとき
  • 個人事業を廃止したとき

提出期限は開業した年分の確定申告期限まで

現行の国税庁案内では、開業届の期限は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」です。期限が土曜日、日曜日、祝日等に当たる場合は、その翌日が期限になります。提出する年分の確定申告期限を国税庁の最新案内で確認してください。

開業届の提出に必要なもの

提出方法に合わせて、次の項目を準備します。

  • 国税庁の現行様式「個人事業の開業・廃業等届出書」
  • 納税地、氏名、生年月日、職業、屋号、開業日、事業概要などの記入情報
  • 12桁のマイナンバー(個人番号)
  • 書面提出の場合は、国税庁が案内する本人確認書類
  • e-Taxの場合は、利用者識別番号とe-Taxソフトを使えるパソコン等の環境
  • 青色申告を希望する場合は、別書類の「所得税の青色申告承認申請書」とその期限

書面でマイナンバーを記載した届出書を提出する場合は、その都度、本人確認書類の提示または写しの添付が必要です。e-Taxで提出する場合は、本人確認書類の提示・写し添付は不要です。

出典:国税庁「番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い」(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

e-Tax・郵送・窓口の違い

自分が準備できる環境と期限までの余裕に合わせて提出方法を選びます。
方法手続の要点確認事項
e-Tax国税庁の現行案内では、パソコンからe-Taxソフトで届出書を作成・送信します。初めて利用する方は利用者識別番号を取得します。利用環境と最新ソフトを確認してください。
郵送書面の届出書と必要な本人確認書類の写しを、所轄税務署へ送付します。期限に余裕を持ち、送付先を国税庁の税務署検索で確認します。
税務署窓口書面の届出書を納税地の所轄税務署へ持参します。開庁日・受付時間と本人確認書類を事前に確認します。
個人事業の開業・廃業等届出書(PDF)を開く国税庁の現行様式「個人事業の開業・廃業等届出書」はPDF文書です。ダウンロードして入力・印刷できます。

開業届を提出する手順

納税地を確認します。原則として住所地など、所得税の納税地を基準に所轄税務署を特定してください。判断に迷う場合は税務署へ確認します。

国税庁の現行手続ページから、最新の「個人事業の開業・廃業等届出書」を取得します。古い保存ファイルではなく、提出時点の様式を使用してください。

納税地、氏名、マイナンバー、職業・屋号、届出区分、所得の種類、開業日、事業概要、給与等の支払状況など、該当する欄を記入します。

e-Tax、郵送、税務署窓口のいずれかで提出します。書面の場合は、本人確認書類の提示または写し添付を忘れないようにしてください。

提出した内容と提出日を確認できる記録を保管します。書面の控えを作る場合は、マイナンバーを記載しないか、コピー後に番号を適切にマスキングして管理してください。

主な記入欄と確認ポイント

国税庁の現行様式と記載要領で確認できる主な欄です。該当しない欄を推測で埋めず、記載要領に従います。
確認する内容
納税地・上記以外の住所地等所得税の納税地と、必要に応じて事業所等の所在地
氏名・生年月日・マイナンバー本人の基本情報と12桁の個人番号
職業・屋号事業の職業区分と、使用している場合の屋号
届出の区分開業、事務所等の新増設・移転・廃止、事業廃止など
所得の種類不動産所得、山林所得、事業所得の該当区分
開業・廃業等日事業を開始した日など、届出の事実があった日
事業の概要取り扱う商品・サービスや事業内容を具体的に記載
青色申告・消費税関係書類の提出有無別の申請書・届出書を提出するか確認
給与等の支払の状況従業員等へ給与を支払う場合の人数、支払方法、開始日など

開業届と青色申告承認申請書の違い

2つは目的と期限が異なります。青色申告を希望する方は、開業届だけで手続が完了したと思わないようにしてください。
書類目的主な期限
個人事業の開業・廃業等届出書個人が事業を開始した事実などを税務署へ届け出る事業を始めた年分の所得税の確定申告期限まで
所得税の青色申告承認申請書青色申告の承認を受ける原則としてその年の3月15日まで。1月16日以後に開業した場合は、開業日から2か月以内
出典:国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」(確認日:2026年7月28日)国税庁・2026-07-28確認

提出前によくある間違い

開業届と関連書類を混同しないよう、次の点を確認します。

  • 開業届の期限と青色申告承認申請書の期限を同じだと思う
  • 個人の開業届と法人設立の届出を混同する
  • 納税地ではなく、確認していない別の税務署へ提出する
  • 書面提出でマイナンバーを記載したのに、本人確認書類を準備しない
  • 古い様式を保存したまま使い、提出時点の国税庁ページを確認しない
  • 控えにマイナンバーを残したまま、第三者が見られる場所へ保管する

提出前チェックリスト

期限と本人確認の漏れを防ぐため、送信・発送・来庁前に確認します。

  • 開業日と、その年分の所得税の確定申告期限を確認した
  • 納税地を所轄する税務署を確認した
  • 国税庁の現行様式を使用した
  • 届出区分、所得の種類、開業日、事業概要を確認した
  • 書面提出ではマイナンバーと本人確認書類を準備した
  • e-Taxでは利用者識別番号と利用環境を確認した
  • 青色申告を希望する場合は、別申請の期限を確認した
  • 控えや提出記録を安全に保管する方法を決めた

よくある質問

開業届は開業から1か月以内に出す必要がありますか?

2026年7月28日に確認した国税庁の現行手続案内では、事業の開始等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限までとされています。提出時点の国税庁ページで最新期限を確認してください。

開業届はオンラインで提出できますか?

提出できます。国税庁は、パソコンのe-Taxソフトによる提出を案内しています。初めてe-Taxを利用する方は利用者識別番号が必要です。

開業届を出せば自動的に青色申告になりますか?

なりません。青色申告を希望する場合は「所得税の青色申告承認申請書」を別に提出し、その書類の期限を守る必要があります。

マイナンバーカードのコピーは必ず必要ですか?

提出方法により異なります。e-Taxでは本人確認書類の提示・写し添付は不要です。郵送や窓口など書面で提出する場合は、国税庁が案内する本人確認書類を準備してください。

公式情報と確認日

この記事は、国税庁の開業届手続ページ、現行届出書、マイナンバー本人確認案内、青色申告承認申請手続を2026年7月28日に確認して作成しています。様式、e-Taxの利用環境、提出期限は変更される場合があるため、提出直前に国税庁の現行案内を再確認してください。

次にすること

まず開業日、納税地、事業内容を整理し、国税庁の現行様式を取得してください。青色申告を希望する場合は、開業届より先に青色申告承認申請書の期限を確認します。従業員を雇う場合は、税務手続とは別に労働保険・雇用保険・社会保険の加入要件と期限も確認してください。

初めて従業員を雇うときの保険手続きを確認する従業員を初めて雇う場合に必要となる労働保険、雇用保険、社会保険の手続きを期限順に確認できます。源泉所得税の納期の特例を確認する給与の支給人員が常時10人未満の場合に検討できる源泉所得税の納期の特例を確認できます。