ふるさと納税ワンストップ特例は、確定申告が不要な給与所得者等が、寄附先を5自治体以内に収め、各寄附先へ期限内に申請すると、確定申告をせずに寄附金控除を受けられる制度です。確定申告をする場合は特例が無効になるため、すべての寄附を申告に含めます。

ふるさと納税ワンストップ特例とは

ワンストップ特例は、確定申告の手続きを省略するための制度です。特例が適用されると、所得税からの還付ではなく、所得税分に相当する控除も含めて、ふるさと納税を行った翌年度の個人住民税の減額として反映されます。

ワンストップ特例を利用するための基本条件を整理します。
確認項目基本条件
申告の要否ふるさと納税をした年分について、所得税の確定申告をする義務がないと見込まれること
住民税申告寄附金控除以外の理由で個人住民税の申告をする必要がないと見込まれること
寄附先の数1月1日から12月31日までに申請する寄附先が5自治体以内であること
申請寄附先となる各自治体へ申告特例の申請を行うこと
期限原則として寄附した年の翌年1月10日までに手続きを終えること

出典:国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」、総務省「制度改正について(2015年4月1日)」(確認日:2026年7月28日)

ワンストップ特例と確定申告の違い

どちらの手続きで寄附金控除を受けるかを比較します。
比較項目ワンストップ特例確定申告
主な対象確定申告が不要な給与所得者等で、寄附先が5自治体以内の方確定申告義務がある方、6自治体以上へ寄附した方、医療費控除などを申告する方
提出先各寄附先自治体e-Taxまたは所轄税務署
税額への反映翌年度の個人住民税から減額所得税の寄附金控除と個人住民税の寄附金税額控除
寄附の申告範囲期限内に申請した寄附その年に行ったすべてのふるさと納税を申告
後から確定申告した場合提出済みのワンストップ特例申請は無効確定申告の内容に基づいて控除を計算

出典:国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」(確認日:2026年7月28日)

申請期限と手続きの進め方

ふるさと納税をした年について、給与以外の所得、医療費控除、住宅関係の控除など、確定申告または個人住民税申告をする理由がないか確認します。

1月1日から12月31日までの寄附先自治体を数えます。寄附回数ではなく自治体数で判定し、6自治体以上なら確定申告を選びます。

各寄附先自治体の案内から、申告特例申請書、オンライン申請の可否、個人番号・本人確認の方法、送付先を確認します。総務省の標準申請書はPDF文書で、寄附年月日・寄附金額・個人番号などの記入欄があります。

寄附先自治体が指定する方法で申請します。郵送のほかオンライン申請に対応する自治体もありますが、対応方法と必要な電子認証は自治体ごとに確認してください。

申請後、寄附した年の翌年1月1日までに住所・氏名など申請内容が変わった場合は、翌年1月10日までに、申請した各自治体へ変更届出書を提出します。

翌年6月以降に勤務先または自治体から届く住民税の決定通知書等で、寄附金税額控除の反映を確認します。控除額に疑問がある場合は、住民税を課税する市区町村へ確認してください。

申請後に確定申告が必要になったとき

ワンストップ特例を申請した後でも、確定申告が必要になった場合は確定申告へ切り替えます。ワンストップ申請を個別に取り消すのではなく、その年のすべてのふるさと納税を寄附金控除の計算へ含めて申告します。

確定申告へ切り替える代表例です。

  • 寄附先が最終的に6自治体以上になった
  • 医療費控除や住宅に関する控除などを申告する
  • 副業・複数給与・事業所得などにより確定申告が必要になった
  • ワンストップ特例の申請期限に間に合わなかった
  • 確定申告を提出した後に、ふるさと納税の記載漏れに気付いた

よくある質問

寄附を6回しても、5自治体以内なら利用できますか?

はい。判定するのは寄附回数ではなく寄附先自治体の数です。同じ自治体への複数回の寄附は1自治体として数えます。ただし、申請が必要な単位は寄附先の案内を確認してください。

6自治体目へ寄附したら、最初の5自治体分だけワンストップ特例にできますか?

できません。寄附先が5自治体を超えた場合は、その年のすべてのふるさと納税について確定申告で寄附金控除を受けます。

医療費控除の確定申告をする場合、ワンストップ申請分は除いてよいですか?

除けません。医療費控除などで確定申告をする場合は、ワンストップ特例を申請した寄附を含め、その年のすべてのふるさと納税を確定申告へ記載してください。

翌年1月10日の申請期限を過ぎたらどうしますか?

ワンストップ特例ではなく確定申告を確認します。確定申告義務がない方の還付申告は原則として対象年の翌年1月1日から5年間提出できますが、申告要否や適用条件は個別に確認してください。

寄附後に引っ越して住所が変わったらどうしますか?

ワンストップ特例の申請書を提出した後、寄附した年の翌年1月1日までに住所・氏名等が変わった場合は、翌年1月10日までに申請先の各自治体へ変更届出書を提出してください。

公式情報と確認日

この記事は2026年7月28日時点で、国税庁のふるさと納税に関するタックスアンサー、総務省のワンストップ特例制度案内、総務省の申告特例申請書を確認して作成しています。申請方法、本人確認、当年の締切運用は寄附先自治体の最新案内を確認してください。

国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」、総務省「制度改正について(2015年4月1日)」「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」(確認日:2026年7月28日)

次にすること

ワンストップ特例を使うか決めるための確認順です。

  • その年に確定申告・個人住民税申告をする理由がないか確認した
  • 寄附先が5自治体以内か数えた
  • 各寄附先自治体の申請方法と送付先を確認した
  • 個人番号・本人確認に必要な書類または電子認証を確認した
  • 翌年1月10日の期限に余裕を持って申請する
  • 住所・氏名等が変わった場合は変更届の対象か確認する
  • 翌年6月以降の住民税決定通知書等で控除を確認する
年末調整と確定申告の違いを確認する年末調整だけで所得税の手続きが終わるか、別に確定申告が必要かを整理します。還付申告の5年の期限と手順を確認するワンストップ特例の期限に間に合わず、確定申告義務がない方が寄附金控除を申告する場合の期限を確認します。修正申告と更正の請求の違いを確認する確定申告後にふるさと納税の記載漏れへ気付いた場合は、更正の請求などの訂正方法を確認します。